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2016年の人身取引被害が倍増--きっかけはSNS、警察庁が対策DVD紹介 [トラブルの予防]

警察庁は2月16日、昨年の人身取引(トラフィッキング)事犯の検挙状況について公表した。日本人の被害者数は2015年からほぼ倍増しており、10代を含む若年層が多いことや、被害のきっかけはSNSでの出会いが多いことがわかった。警察庁は、こうした被害について警告するセキュリティ対策DVDを紹介している。

人身取引とは、脅迫や誘拐、詐欺などの手段で、売春強要や強制労働により搾取するもの。2016年に警察が摘発した事件は44件、被害者は46人で、このうち25人(54.3%)が日本人だった。2012年から2015年までの日本人の被害者数は、11人、10人、12人、13人と推移しており、2016年にほぼ倍増したことになる。

 日本人の被害形態は出会い系サイトなどを利用した売春強要が84%を占め、被害者25人のうち過半数が10代という。警察庁は検挙事例として、インターネットのSNSを利用するなどして容疑者と知り合った家出中の日本人女児など6人が、契約書を書かされた上で売春を強要されていた事件を挙げている。SNSで容疑者と知り合い巻き込まれるケースが被害者の3分の1を占めるという。

■情報セキュリティ対策DVDの紹介

 警察庁は、情報セキュリティ対策をテーマとするDVDをまとめたページを紹介している。ランサムウェアやフィッシング、誹謗中傷など広くインターネットのセキュリティを取り上げる中に、次のようにSNSや出会い系サイトの利用に伴う危険をテーマとしたものもある。

・taps~その指先が導く危険(2016-02-03)
http://www.cmfm2.jp/movie/play/146/26332/10/20
・嘘~出会い系サイトによる犯罪被害に遭わないために(2014-03-10)
http://www.cmfm2.jp/movie/play/146/21302/10/20

 上記動画の中で女子高生が持つ端末は、2014年公開のものは携帯電話、2016年公開のものはスマホで、あっという間に情報内容が古くなることを感じさせるが、「ネットでは嘘がまかり通る」「SNSで出会った人と実際に会うのは危険」という教訓は変わらない。摘発された人身取引の被害者25名の背後には、摘発には至らなかった類似の被害が大きく広がっていると推測される。これらの情報セキュリティ対策DVDを、家庭でのネットリテラシー教育に役立てていただきたい。

(2017/02/23 セキュリティ通信)

【関連URL:警察庁】
・平成28年における人身取引事犯の検挙状況等について[PDF]
http://www.npa.go.jp/safetylife/hoan/h28_zinshin.pdf
・平成28年度情報セキュリティ対策DVDの紹介について
https://www.npa.go.jp/cyber/video/index.html