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子どものネット利用がスマホ主体に――穴だらけのフィルタリングに注意 [トラブルの予防]

内閣府は26日、2015年度の「青少年のインターネット利用環境実態調査」の調査結果(速報版)を発表した。それによると、スマートフォンによるインターネットの利用率の総数が初めて半数を超えた。

この調査は、青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備を推進するための基礎データを得ることを目的に、2009年度から実施しているもの。昨年11月7日から12月6日にかけ、満10歳から満17歳までの青少年5000人とその保護者を対象に、面接、Web調査、郵送による調査を実施し、青少年の68.8%と保護者の72.8%から有効な回答を得た。

 今回の調査では、スマートフォンの利用率(以下「所有率」)が前年度比4.5ポイント増の53.3%、スマートフォンによるインターネットの利用率(以下「ネット利用率」)が前年度比4.7ポイント増の50.4%と、どちらも初めて半数を超えた。学校種別のスマホ所有率とネット利用率は次の通り。小学生の伸び率が著しく、他の機器も含んだ小学生のネット利用率は、前年比8.3ポイント増の61.3%となっている。

<スマートフォンの所有率とネット利用率>
 高校生:所有率93.6%(+2.9)、利用率92.3%(+4.1)
 中学生:所有率45.8%(+3.9)、利用率42.7%(+2.9)
 小学生:所有率23.7%(+6.6)、利用率19.4%(+6.9)

 1日あたりのネット利用時間は、前年度と比べ横ばいで、全機器の平均利用時間は約142分。1日2時間以上の利用は50.5%。スマートフォンに限ると平均141.8分、2時間以上の利用者50.5%だった。学校種が上がると長時間利用する傾向にあり、最も長い高校生では、全機器で平均192.4分、2時間以上の利用者70.3%。スマートフォンで、平均157.7分、2時間以上の利用者66.8%だった。

■穴だらけのスマホのフィルタリング

 青少年がスマートフォンを利用する保護者のうち、84.5%は何らかの方法でネット利用に関する取組みを実施している(複数回答)。最多は、前年度と同様、閲覧を制限する「フィルタリング」の使用だが、前年度から2ポイント減の41.4%だった。次いで、「子供のネット利用状況を把握している」35.7%(+1.6)、「大人の目の届く範囲で使わせている」29.6%(+3.6)、「利用時間等のルールを決めている」22.2%(+4.4)と続く。
 実施者が半数に満たないフィルタリングだが、保護者が使わせているつもりでいても機能していないことがある。詳しくは下記トピックスを参照していただくとして、ここでは要点を述べておく。

 内閣府の今回の調査では、スマホ利用者の82.6%が無線LANを利用していると回答しているが、携帯各社が提供している各社の回線上で行う従来型のフィルタリングは、この無線LAN回線経由でのアクセスでは機能しない。無線LAN回線でもフィルタリングが機能するようにするためには、通常はフィルタリング機能付きの専用ブラウザを使うようにする必要がある。
 専用ブラウザのフィルタリング機能は、そのブラウザで閲覧している時だけ有効に機能する。他のブラウザを使用した場合には、このフィルタリングは機能しない。特に注意しなければいけないのが、LINEやTwitterなどの人気のスマホアプリが、アプリ内にブラウザを内蔵している点だ。専用ブラウザのフィルタリングは、アプリの内蔵ブラウザには機能しないため、アプリ内からの閲覧を制限することができない。アプリ側で対処していないと、ブロックされるつもりの危険なWebサイトや有害なWebサイトにアクセスできてしまう。

 ちなみに内閣府の今回の調査によると、スマートフォンでの利用内容で最も多いのが「コミュニケーション」83.4%、次いで「動画視聴」74.1%、「ゲーム」72.3%、「音楽視聴」69.9%と続く。これら人気のサービスはたいてい専用アプリを用意しており、ブラウザ機能を内蔵しているものも多い。
 フィルタリングしているから放っておいても安心とはならない。何よりも重要なのは、こうしたフィルタリングの必要性や有効性、ネットの危険や危険を察知する術、回避する術などを、日頃から親子で話し合っておくことではないだろうか。

■すべてのアクセスに有効なiOSの機能制限

 iPhoneなどのiOS端末が備える「機能制限」には、特定のWebサイトへアクセスを制限したり、許可したサイト以外へのアクセスを制限したりする機能がある。この機能によるアクセス制限は、標準ブラウザだけでなく、他のブラウザアプリやアプリ内蔵のブラウザにも有効だ。決して高機能とはいえないが、利用するのも一考だ。[設定]→[一般]→[機能制限]と進み、[機能制限パスコード]を設定すると、この機能を含む機能制限機能が利用できるようになる。Webのアクセス制限は、[Webサイト]で[アダルトコンテンツを制限]または[指定したWebサイトのみ]を選択。必要に応じて、許可するサイトや禁止するサイトを追加する。

(2016/03/01 セキュリティ通信)

【関連URL:内閣府】
・青少年のインターネット利用環境実態調査
http://www8.cao.go.jp/youth/youth-harm/chousa/net-jittai_list.html

【関連トピックス:セキュリティ通信】
・子どものスマホ安全設定--「成長に合わせたフィルタリング」を(2015年4月)
http://www.so-net.ne.jp/security/news/newstopics_201504.html